vol.3

いよいよ開催が迫ってきたジャパンキャンピングカーショーであるが、実はこのイベント、ペット連れ入場大歓迎なのである。
(諸注意が有るので連れてくる方はコチラをよくお読みください)
さて、キャンピングカーに乗っていると、キャンプ場でも様々なペットを連れた方に会う機会が多い。犬は散歩も必要だし、見慣れない顔が見えると吠えたりもするので、犬連れの車はすぐにわかる。我が家も動物好きなので、声がしただけでどんな犬なのか、つい見たくて覗きに行ってしまったりもする。
そんな我が家の旅の友は猫が6匹。キャンピングカー仲間の間でも少数派だ。猫はよほどの場合でない限り、車の外まで聞こえるような大声では鳴かないし、散歩も不要。見知らぬ人が近づくと、むしろ逃げ隠れするので、ほとんど連れているとは気づかれない。
が、たまに条件がそろうと、愛車の外から「あ、猫だ!」「猫がいるー!」という声が聞こえてくることがある。
それは日当たりのよい場所に駐停車しているとき。猫はなにより、日向ぼっこが好きである。サンシェードをしていないときの運転席まわりのダッシュボードは、彼らには最適のサンルームだ。怖がりの癖に好奇心旺盛な彼らは、ガラス越しなら大丈夫だと心得ていて、のんびりとダッシュボードに寝そべって午睡を楽しんでいたりする。
数年前、とあるキャンプ場でのこと。何かを散歩させている「らしい」方に会ったのだが、何かがおかしい。並木沿いを歩いているその人は、しきりと木の上を眺めながら歩いている。さらに不思議なことに、手から伸びているリードが普通と反対の、空中に向かっているではないか! やあこんにちは、と声をかけて、ふと、男性の視線の先を見やれば…。なんと樹上には小さなサル!彼のペットはリスザルだったのだ。よくリードが枝に絡まないものだと思うが、サルのほうも慣れたもので、めったにひっかからないという。小さな相棒は、木から木へ、枝から枝へと、楽しそうにお散歩していた。

さて、旅行もペット連れとなると、普通ならとたんにハードルが上がるものである。ペットと泊まれる宿はほとんどが犬向けだ。しかも自分の行きたい場所にそういう施設があるとも限らない。連れていくのをあきらめたらあきらめたで、ペットホテルに預けるか、ペットシッターに来てもらうなどの対応が必要になる。結局、お金もかかるし、ペットにとっても飼い主にとってもストレスになりかねない。
その点、キャンピングカーなら一緒に出掛けることに、何の問題もない。実際、ペットと旅がしたいからキャンピングカーを買いました、という人は多い。(実は我が家もこのパターンである)。
これからペット連れのキャンピングカー旅に挑戦してみよう、という方にいくつかアドバイスをするとしたら、何より、ペット自身にストレスのないようにしてあげましょう、ということだ。社交的な性格の動物ばかりではない。乗り物が怖い、という子もいる。家族以外の人間が苦手、という子もいる。人間はいいが、よその犬は嫌い、という子もいる。動物だって人間と同じ。それぞれ個性は千差万別だ。
乗り物に慣れていない動物をいきなり連れ出すと、ストレスから体を壊すこともある。場合によっては、パニックを起こして脱走、なんていう悲劇だって起きるかもしれない。そんなことにならないよう、万全な準備を整えたい。
慣れない子を、いきなり遠出に連れ出さないこと。キャンピングカーに乗せて、まずは近所をぐるっと一回りする程度から始めて様子を見よう。
車の中で安心して過ごせるスペースを作ってあげよう。
自分のにおいのついた、お気に入りのおもちゃや毛布、座布団などを一緒に持っていこう。
旅先では、慣れるまでなるべく一緒にいてあげよう。話しかけて、体に触れて、安心させてあげよう。
車=獣医、だと思っている子もいる。車やペットケージを嫌がるなら、旅行用のケージを別のものにしてみるのも手だ。
なにしろ相手は、言って聞かせてもわかってはくれない。人間の都合なんて知ったこっちゃない。だったら、地道に経験を重ねて「どうやらこの車で出かけると、いいことがあるらしい」と刷り込むことだ。
我が家の猫どもがいい例である。基本、猫は外出を嫌う(普段から外に出していない猫に限る)。当初はキャンピングカーに乗せるだけでパニックを起こしていた。
だが、やがて彼らなりに、いろんなことがわかってきたようだ。
・どうもこの車には、年中暖かくてくつろげるベッドやソファがあるらしい。
→自宅では布団生活なので、起床したら片付けられてしまう。
・どうもこの車ででかけると、一日中飼い主がそばにいてくれるらしい。
→普段は仕事で外出することが多い。
・どうやらこの車ででかけると、おいしい物にありつけるらしい。
→飼い主が食いしん坊なため、漁港だの産直品の販売所ばかりめぐったせいだ。
ここまで書いてきて、なんだかむしろ、猫をおもてなししてるんじゃないか、っていう気になってきた。だが、彼らがぐったりしていたり、極端に嫌がったりするようなら、こちらだっておちおち旅どころではないのだ。
猫馬鹿と言われてもしかたあるまいが、彼らとの旅にはそれだけの楽しみがあるのだ。